「元帥ッ!」
そこへダンディー、しゃれ者、だて男、色男というような言葉がぴったり当てはまりそうな男性が食堂へ入ってきた。
なんのためらいもなく、二人の激闘の間へと入っていく。
「おやめください、元帥」
「退け、アルデオ」
そのアルデオと呼ばれた男性は、両手を広げ、クロに背中をむけて立っている。
「闘う前に話しましょう。貴方様がなぜお怒りなのか解りかねるのです、私もオルビスも」
男性はよく通る声で、元帥を説得する。
その後ろで、クロが息を整えていた。
元帥は心が安定した様子で男性とクロに近づいた。
「退け、アルデオ」
元帥はさっきよりも落ち着きのある声で、さっきと同じことを言う。