それを言われたら2人は困るかのように。

「く…クロは!クロは…私と会いたくなかったの?」

「会いたくなかったさ」

「…っ」

即答。

横目というか流し目というか、眼球だけでこちらをとらえるヘーゼル。

なんの迷いもためらいも無く言い切ったクロ。

今はあのヘーゼルが…
大好きなクロの目が…怖い。

私クロに嫌われてるの?

「説明しろ」

突然、威厳をもって低く響いた声。

「その会いたくなかったわけを、本人に説明しろ」

クリュさん…。

クロの目は私を見据えたまま近づく。

クロは無言で私の目の前まで来ると、口を開いた。

「ごめん。別にセルを嫌っているわけじゃないんだ」