クルシオさんを自分の髪の隙間からそっと窺うと、おそらく私と同じような顔をしていた。
「よし、帰るぞ」
クロがそのままのテンションでドアを開け、
怪我人に外へ出るよう促した。
「多分今から超特急で帰っても怒られるぞ。長居しすぎだ」
クロは袖口のボタンをなおしながら怪我人の次に部屋を出る。
クロに次いで出ていくクルシオさんの後ろを私は慌てて追った。
え…お別れ?
部屋を出るとそこはダイニングで、そのまま玄関と繋がっている。
ダイニングにはステルラ、ウィンクルムさん、マレさんにパーピ、コル、レオ、さらにはクリュさんまでもがいた。
本当にお別れ?お見送りするの?