クルシオさんが顔をしかめる。

「…っだから!!」

クロが頭を豪快且つちょこちょこと掻いて、ばつが悪そうに言った。

「クルシオに育ててもらったと言っても過言ではない立場にいる俺が、
殺し屋に成り下がった状態でどの面下げて会えばいいんだっつー話だよ!!
ましてや戦闘機に"平和"なんて名前つけるような奴だよ?
そんな奴に、人を沢山殺して出世しました。お久しぶりです。なんて言えやしないだろ!!」

…ものすごく早口だった。

よく呂律がまわるなあとか、
よく噛まないなあとか感心していたが、

クロが照れていることに気づき、思わず顔が緩んだ。

そのにやついているであろう顔を自分の髪で隠す。