コポコポ…

コーヒーの香ばしい香りが辺りに漂う。
私はこの香りがとても好きだ。なぜだか分からないけれど小さい頃を思い出す、懐かしい香り。


叔父が経営するこの喫茶店は、濃いめのコーヒーが自慢だ。けれど、私は決まってカフェオレを注文する。

叔父が淹れた自慢のコーヒーに、丁寧に温めたミルクを注いで作るカフェオレ。

コーヒーの刺激的でずしりと重い風味と、ミルクの単調な味わいが調和して素晴らしく変化する。


「魔法みたいだね。」と幼き日の私は表現した。