「空、なんだって?」

「担任の話が長くなりそうだから先帰って、と。」


担任の話って、何の話なんだろう?


「じゃ、帰ろうか。宮沢も帰る?」

「うん。帰る…!」

「じゃ、三人で帰ろー‼‼」


はしゃぎながら、楽器を片付けだした水澤くん。



「今片付けるから、ちょっと待っててね」

「うん」




結局、私は野口くんと水澤くんと帰る事になった。



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「おまたせーっっ」



私が玄関で2人を待ってると、少しして水澤くんと野口くんが来た。



「ごめん、待ったよね」

申し訳なさそうに謝る野口くん。

本当に、優しいなあ



「全然!待ってないよ」

私がそう言うと、

「ねえ宮沢さんってさ、下の名前和って言うんだよね」


水澤くんが私の顔を、ヒョコッと除きこんだ。


改めて見ると、
水澤くんて、凄く可愛い。