テレビの画面が切り替わり、タレント達の顔が次々と映されていく。


その賑やかな雰囲気にやるせなさが増幅して、苛立ちを感じながらテレビを消した。


「雪が溶けない方法?そんなもん知って、どうするんだよ?」


そんなあたしを見ていたお兄ちゃんは、不思議そうに首を傾げる。


「この間、雪ちゃんが言ってたの……。『俺は雪と同じように消えてしまうから』って……」


「何だ、それ」


眉をグッとしかめたお兄ちゃんが、ため息混じりに言った。


その声がやけに冷たく聞こえて、思わず口を開いていた。