私の席はオタロウの後だった。
後だったせいか、いろいろ見えてくるものがあった。
オタロウはいつも“一人”だった。
授業はまじめに聞いているみたいだったけど、
休み時間とかは、mp3プレイヤーで何か聞きながら、
一人、読書に熱中していた。
主に萌えの。
ってか、ここ何日か観察してみたけど、
普通の小説みたいな表紙は
一切出て来なかった。
あと、オタロウに話しかける、
男友達?
いないみたいだった。
だって、話してるとこ見たことなかったし。
話しかけづらい雰囲気出まくってるし。。。
………………
そして、私はこう思うことにした。
彼は別の世界の人間なんだと…………