「あ、おかえり。……また寝てた」

ムクッと起き上ったノラは眠たそうに目を擦ると、キョロキョロと辺りを見回す。

「あれ、蓮は?」

「知らね。何にも聞いてないの?」

その俺の問いにノラはコクリと頷くと、壁に掛けられている時計を見つめる。