「てめぇっ…ふざけんなよ!!」
「…あ?ふざけてんのはてめぇだろ」
目の前の男が顔を真っ赤にしながら怒る。
いちいち叫ぶなよ……
妃芽がさっきからびびってんだよ。
「ってめぇ!!さっきか「おい、お前ら何やってんだ?」
男がまた何かを叫ぼうとしているのを、担任の……香川?が遮った。
「あ!?…関係ねぇだろ!!ほっとけよ」
あー……
うっせぇ。
「ほっとけねぇだろ。女巻き込んでんじゃねぇよ」
そう言って、担任は男が未だに掴んでいる妃芽の手を、無理矢理離させる。
「…ぅ……皇ちゃんっ…」
そして、妃芽は俺に抱き着いてきた。
「…ごめんな?怖かったな…」
悪かった…
俺が妃芽の所に急いで行っておけば良かった……