やっと妃芽の元にたどり着いた俺は、男が掴んでいる方の逆の妃芽の手を掴む。




「…あ?誰だてめぇ」




「…妃芽、大丈夫か?」


俺は、睨んでくる 男を無視して妃芽に話しかける。




「皇、ちゃんっ…」




あーあ……




妃芽、泣く寸前じゃねぇか…





この男……殴りてぇ。





「おい…妃芽の手、離せ」




「……あ?」




「…聞こえねぇのか?…その汚い手を離せっつってんだよ」




マジイラつく。




妃芽の手をてめぇみたいな汚い手で触ってんじゃねぇよ。