「華ったら、まぁた理央の事見てる」
詩織ちゃんが呟いた言葉に、私は、ハッと我に返った。
「べ…、別に見てなんかないよっ!」
少し、顔を熱くしながら仙崎くんからサッと目を逸らす。
そして、ふと詩織ちゃんを見ると、私を見て、ニヤニヤと笑っていた。
「ち…、違う!見てないよっ!」
恥ずかしくて真っ赤な顔で言われても、説得力が無いとは分かっている。
「へぇ、違うの?じゃ、何を見てたのよ?」
「そ…それは……」
う゛……、と言葉を詰まらせた私に、詩織ちゃんは、やっぱり、という顔でニヤっと笑った。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…