「華ったら、まぁた理央の事見てる」




詩織ちゃんが呟いた言葉に、私は、ハッと我に返った。




「べ…、別に見てなんかないよっ!」




少し、顔を熱くしながら仙崎くんからサッと目を逸らす。



そして、ふと詩織ちゃんを見ると、私を見て、ニヤニヤと笑っていた。




「ち…、違う!見てないよっ!」




恥ずかしくて真っ赤な顔で言われても、説得力が無いとは分かっている。




「へぇ、違うの?じゃ、何を見てたのよ?」




「そ…それは……」




う゛……、と言葉を詰まらせた私に、詩織ちゃんは、やっぱり、という顔でニヤっと笑った。