2月に入ったばかりのある金曜日、私は気にしないようにしつつ、少し緊張しながら一日を過ごしていた。

今日は生理予定日。

ありがたいことに私の生理周期は相当規則的で、毎月1日の狂いも無く予定通りぴったり生理が始まる。

妊娠していなければ、今日から生理の予定だ。

朝起きていつものようにトイレに入ったが、まだきていない。

身支度を整え、電車に揺られ会社に行く。

いつも通りに仕事をしたりオジサンの相手をしたり1日を過ごしたが、結局その日は生理はこなかった。

珍しい、生理が遅れるなんてさ。

期待してがっかりするのは嫌だったので、それぐらいの気持ちでいるようにしたが、やっぱり少し気になってしまい、翌日基礎体温計のグラフをチェックした。

グラフの上がり下がりを気にしてストレスになるのを避けるために、私は毎日体温を測っていたものの、排卵日チェック以外の記録は見ないようにしていた。

スイッチを入れてグラフを表示させると、2週間程前から高体温が続いたままになっていた。

どきん、と胸が音を立てたような気がした。

まだ判断するのは早いけど、いつもなら昨日の時点で体温がガクンと下がっている。珍しく生理が2日遅れている。

これはひょっとしたらひょっとするかも、と思いつつまだまだ油断するなと自分に言い聞かせ、夫には生理が遅れている話はまだしないことにした。

遅れていると言ってもまだたったの2日だし、明日には生理がくるかもしれない。

とりあえず様子を見よう。

私はそれまでと同じように体温を計測しつつ、いつもと変わらない毎日を過ごして1週間待った。