「毎月こんな繰り返しは嫌だ」

「本格的に子作りを頑張っている訳でもないのにそんなにがっかりするな」

「自分で、すぐに子供は出来ないって言ってた癖に」

私に反論の余地は無い。

「大体、家を買う時に1、2年は子供を作らないって決めたはずだよ。それを何だかんだ言ってフライングしているじゃないか、約束と違うことしてる上に生理が来る度に泣いたりするな」

「・・・・・」

おっしゃる通りである。

ぐうの音も出ない、とはまさにこのこと。

いやむしろ反省の意を込めて「ぐう」とでも言った方がまだ良いかもしれない。

私はしょんぼり俯き、優しい夫はいつものように私をたしなめた。

「授かり物って言われるくらいなんだから、そんなに焦る必要ないよ」

色々なタイミングが合った時に、きっと赤ちゃんが来てくれるから、深く考えない方がいいよと夫は言った。

私は夫の言葉に一応納得したが、その後ひとりで考え、迷っていた。

確かに夫の言うようにこのまま自然に任せてもいいかもしれない。自然に任せて妊娠できるかもしれないし、もしかしたらできないかもしれない。

子供がいなくても幸せに暮らしている夫婦はたくさんいるし、私たち夫婦もふたりでもきっと仲良く楽しく暮らしていけると思う。

だけど将来、自然に任せたことを後悔はしないだろうか。

歳を取った時に、子供ができなかったことじゃなくて若い頃何の努力もしなかった自分を責める気持ちになったりしないだろうか。

そんな後悔は嫌だ。

やれるだけのことはやってみよう。

それで駄目だったら仕方ない。

私はできる限りの努力をしてみることにした。