9月中旬。
妊娠36週を迎え、いよいよ臨月に入った。
いつ産まれても大丈夫な時期になったので入院セットも用意した。
予定日まではまだ1ヶ月あるが、「いつ産まれても大丈夫」なんて言われるといよいよな感じでソワソワしてくる。
健診は週に1回となり、毎回「ノンストレステスト」というモニター検査をすることになった。
40分間モニターを付けて胎児の心拍などを確認するのだ。
そして内診で子宮口の開きを診てもらうのだがこれがまた痛い。
痛いんだよね~と母に言ったら「陣痛に比べたら全然痛くないよ、バカだね」と言われた。
バカとまで言わなくても・・。
体重はプラス7キロ。
増え方が足りないとも言われたが、もともとぽっちゃりの私にはこれぐらいでちょうどいいはずだ。
一時期歩くのも辛かった腰痛は少し落ち着いたが胃もたれは相変わらずひどい。
胃薬が友達である。
お腹の中の小僧に問題は無く、それはまあ元気に動きまくっている。
むしろ元気が良すぎて痛いくらいだ。
特に夜、眠ろうと横になると小僧が暴れ出す。
そして小僧のしゃっくりがひくっ、ひくっ、とまた何ともむず痒い。
しゃっくりと言えば「驚かせて止める」だと思い一度お腹に向かって「わっ!」と叫んでみたが、夫にシラけた目で見られただけで当然小僧のしゃっくりは続いた。
お腹が重く圧迫感を感じるのと小僧が暴れるのとまだまだ熱帯夜が続くのとで夜はなかなか寝付けない。
そして夜中に何度か目が覚める。
トイレも近い。
歩き方も偉そうだったのが少し変わり、あまりにお腹がせり出しているので足を大きく前に踏み出すことができず、ひょこひょことまるでペンギンのようだ。
ペンギンは掃除がしづらい。
掃除機をかけることすらおっくうになった。
食器を洗う時もお腹が邪魔で前かがみになれない。
とにかく何をするにも「よっこいしょ」の一声が必要になった。
以前から私は気合を入れる時に「よっこいしょういち」とかなり時代遅れのギャグを口にする癖があったのだが、今は「しょういち」を付ける余裕すら無い。
ところで妊娠6ヶ月頃からずっと、早く生まれてきてほしいと常に思っていたのが、ここにきてもう少しお腹の中にいてほしいという気持ちが芽生えてきた。
自分の中に人間がもうひとりいるなんて、考えてみたらすごく不思議だし貴重な体験だ。
ドコドコお腹を蹴ってくるのも、あと少し。
早く出てきてほしい気持ちとまだ収まっていてほしい気持ちとが交錯する、複雑な思いで過ごすペンギンの私なのであった。
妊娠36週を迎え、いよいよ臨月に入った。
いつ産まれても大丈夫な時期になったので入院セットも用意した。
予定日まではまだ1ヶ月あるが、「いつ産まれても大丈夫」なんて言われるといよいよな感じでソワソワしてくる。
健診は週に1回となり、毎回「ノンストレステスト」というモニター検査をすることになった。
40分間モニターを付けて胎児の心拍などを確認するのだ。
そして内診で子宮口の開きを診てもらうのだがこれがまた痛い。
痛いんだよね~と母に言ったら「陣痛に比べたら全然痛くないよ、バカだね」と言われた。
バカとまで言わなくても・・。
体重はプラス7キロ。
増え方が足りないとも言われたが、もともとぽっちゃりの私にはこれぐらいでちょうどいいはずだ。
一時期歩くのも辛かった腰痛は少し落ち着いたが胃もたれは相変わらずひどい。
胃薬が友達である。
お腹の中の小僧に問題は無く、それはまあ元気に動きまくっている。
むしろ元気が良すぎて痛いくらいだ。
特に夜、眠ろうと横になると小僧が暴れ出す。
そして小僧のしゃっくりがひくっ、ひくっ、とまた何ともむず痒い。
しゃっくりと言えば「驚かせて止める」だと思い一度お腹に向かって「わっ!」と叫んでみたが、夫にシラけた目で見られただけで当然小僧のしゃっくりは続いた。
お腹が重く圧迫感を感じるのと小僧が暴れるのとまだまだ熱帯夜が続くのとで夜はなかなか寝付けない。
そして夜中に何度か目が覚める。
トイレも近い。
歩き方も偉そうだったのが少し変わり、あまりにお腹がせり出しているので足を大きく前に踏み出すことができず、ひょこひょことまるでペンギンのようだ。
ペンギンは掃除がしづらい。
掃除機をかけることすらおっくうになった。
食器を洗う時もお腹が邪魔で前かがみになれない。
とにかく何をするにも「よっこいしょ」の一声が必要になった。
以前から私は気合を入れる時に「よっこいしょういち」とかなり時代遅れのギャグを口にする癖があったのだが、今は「しょういち」を付ける余裕すら無い。
ところで妊娠6ヶ月頃からずっと、早く生まれてきてほしいと常に思っていたのが、ここにきてもう少しお腹の中にいてほしいという気持ちが芽生えてきた。
自分の中に人間がもうひとりいるなんて、考えてみたらすごく不思議だし貴重な体験だ。
ドコドコお腹を蹴ってくるのも、あと少し。
早く出てきてほしい気持ちとまだ収まっていてほしい気持ちとが交錯する、複雑な思いで過ごすペンギンの私なのであった。