花より団子な私。



においのする方向へ、てくてく歩いて行く



ズッ,ズッ,ズッ,ズッ,ズッ,ズッ


歩く度に砂に埋もれていく足に
鬱陶しさを覚えながらも


懸命に、イカ焼きにたどり着こうと
足を動かし続けた







5分も歩いたかな



小さな小屋みたいなものが見えてきた





♪♪♪♪♪♪



肩から下げていたバッグの中から
バイブと共に激しい着信音が鳴り響き

思わず肩が跳ね上がる




『…はぁい?』



「ルカーっ!あんたどこいんのよ!勝手にうろちょろー…あ!いたーっ!」



声が二重に聞こえて振り返ると
猛ダッシュで近付いてくるヒカルが目に入った