「……あ、ごめん。呼んでたよね」


暗くて、笹川君の表情がわからない。


「いや、何でもない。
あ、次は今年一番の花火らしいぜ!」


「うん…」


もう、あたし一体何してんだろ。
ちゃんと、集中しなきゃ。



「滝本」


今年一番の
スターマイン花火のあと
笹川君は名前をよんだ。


「ん?」



また、沈黙が流れる。










「今日は、疲れただろ?
帰ろうか!」