次の日、また来客がやって来た。今度は姿を消さずに待っていた。確かに小学校高学年くらいの男の子である。

「あの、これ、あげます」

「なんだいこれは」
ゲンさんは、植物の種のようなものを貰った。

「僕の大切な種です。あなたにふさわしいと思ったので、あなたにあげます」

「なんの種なんだい」

「秘密です。ただ、誰にも見つからない場所に植えてください。そうしないと、大変なことになります」