「パーティは華やかな席だ…お前は秘書だけど…少しドレスアップしろ。ドレスの金は俺が出すから」


「しかし・・・社長」


麻古は俺の心遣いに喜んではくれなかった。半分、困惑して細い眉を顰める。


「これは社長命令だ…」


「あのねぇ~」


麻古の困惑していた顔が呆れ顔に変わっていく。でも、次の瞬間、表情が一転した。


麻古はクスクスと笑い始めた。



「昔の俺様なトーマが出たって感じ…ウケる」


「いいから、さっさと選べよ」


「はいはい」


麻古は目に付いたブティックに入って、ドレスを選び始めた。