「……祐希奈先輩?」




毛布越しに頭を叩かれ、勢いよく体を起こしあげる。




「………悠希、君」



「よかった!祐希奈先輩だ!」




可愛い笑顔の悠希君が目の前にいた。




「大丈夫ですか?」



「うん、平気
悠希君は、何しに来たの?」




つい素っ気ない言い方になる。




もっと可愛ければ…!


自分のキャラは崩せないプライドがなければ…!




「祐希奈先輩心配で来ちゃいました
…………迷惑でしたか……?」



「そっか
……迷惑じゃ、ないよ」




可愛い、可愛すぎる。




なぜか手汗が滲み、鼓動が速くなっていた。