忘れようとすればする程、思い出して。




あたしを、嫌なくらいに支配する。




楽しいも、辛いも、嬉しいも、悲しいも。




「……あームカつく」




そう言い、四杯目最後のジュースを飲みほした。




カラン、と氷とガラスが当たった音がする。




泣きたいより、忘れたい。




あたし、恋が上手くいかない体質なのかな。




一樹君も、悠希君も。




「俺、女子高生の仲間入りだ。宮が悩み言ってーみたいな」



「女子高生、って。沢村君似合うんじゃない?」



「えーそれ超ー意味分かんなーい。有り得ないし」



「なにその喋り方!」