有喜の手には
一つの小さな
砂時計が
しっかり
握られていた。
「生きて…る。」
有喜は最後の力を
振り絞り
砂時計を握っていた。
「大丈夫。
有喜はしっかり
自分の力で生きてるよ。
今だって、
ほら
息をしてる。」
純一は
有喜の片手を握り
一生懸命
祈っていた。
『ピーーーーー』
有喜の心電図が
止まった。
それと同時に
有喜の砂時計は
床に落ち、
ピンクの砂が
桜吹雪のように
舞った。
「有喜ぃーーーー。」
純一の泣き叫ぶ声も
虚しく
有喜は
息を引き取った。
有喜は
32年と短い人生だった。
一つの小さな
砂時計が
しっかり
握られていた。
「生きて…る。」
有喜は最後の力を
振り絞り
砂時計を握っていた。
「大丈夫。
有喜はしっかり
自分の力で生きてるよ。
今だって、
ほら
息をしてる。」
純一は
有喜の片手を握り
一生懸命
祈っていた。
『ピーーーーー』
有喜の心電図が
止まった。
それと同時に
有喜の砂時計は
床に落ち、
ピンクの砂が
桜吹雪のように
舞った。
「有喜ぃーーーー。」
純一の泣き叫ぶ声も
虚しく
有喜は
息を引き取った。
有喜は
32年と短い人生だった。