「大関姫 今日の掃除もよろしく。」

案の定 恐れていた事態

帰りのHRの始まる前のこと

女子の一人が近づいてきて言った。

「今日は…今日は……。」

龍と一緒に帰るから…
早く龍と二人になりたいから……


「え?ちょっと大関姫……口答えしようとしてるよ。」


龍は 多分トイレ……。

「え~~~何?何?
どの面さげて 口答えなの?」

クラス中が私のことを注目していた。


「あ…あの……あ……。」

緊張感で口がごもった。


「言ってみろや!!大関姫の分際でこら!!」

男子からも声がとんで
体がびくっとした。


視線を移しかけた時 教室の入り口に龍が見えた。


龍は静かに私を見ている。


「口ごたえなんかしたら許さないかんね。
じゃあ掃除よろしく。」


ダメ ダメ ダメ~~~~


私は自分の席に戻ろうとした女子をつかんだ。