苦痛だった教室にいる時間が 龍の存在で
こんなに変わってしまうなんて思ってもいなかった。


女の子だっていうことも
私は忘れてたし
女の子になることもないってそう思ってたのに


龍 大好きだよ。
こんなに好きになって…いいの?
怖いんだ……。
いつかあそこから 私を見る龍を想像しただけで…


私 努力する
龍にずっと愛されるように努力するから


嫌いにならないで


いつまでもこの手を離さないで……。

冷たい龍の手を 私が温めてあげるから…。



「宗方 ちょっと話があるんだけど。いい?」

美里のとりまきが休み時間 龍の前に数人立った。

「俺は ない。」

龍のそっけなさが嬉しい。


「こっちはあるんだって。」


「何?」

龍が眉間にしわをよせるだけで 迫力がある。

「美里が…つきあってほしいって。」


え・・・・?美里?
だって…先輩とつきあったばっかりだったけど…。


「誰 美里って。」

龍 そっけなさすぎだよ。

「あの子。」

とりあえず龍はそっちを向いた。

「無理。」

「は?」

「俺 あ~いうの好きじゃないから。
どっちかというと嫌いなタイプNO1.」


とりまきたちも言葉を失った。
どう伝えようかと……多分ない頭で考え中。