「や~~もう~~~はい もしもし・・・・
あ はい…おばさん?どうしたの?・・・・・え?」

俺と男がにらみ合ってる後で
美里のやりとりは深刻さを増していた。


「わかった…。なんとか…なんとか…休ませてもらう…え?
大丈夫 私 姫の方が大事なの……。
それに…きっとこれ運命だ…すぐに行くわ
それまで姫に…頑張れって……。」

「どうした?姫になんかあったのか?」

男が俺を押しだして 茫然としてる美里に近づいた。


「ちょっと…ちょっと待って待ってよ…。」

美里が呼吸を整えながら
携帯をいじりだした。

「もしもし…亜美? みんなに連絡ついたら…
もし来られたら…行った方がいいと思うんだけど…
姫・・・意識がないんだって……。
私…今すごい巡り合わせでね…宗方がいるんだけど
引きずっても連れて行くから。
なんか…運命でしょ…こんな・・・・・
何してんだか姫・・・・。」

美里が泣きだした。


「行くぞ。」男に腕を掴まれた。

「どこに・・・・・。」

美里が怒鳴った。


「姫が大変なの!!!あんたのせいよ!!!
一杯一杯 泣かせて悩ませて!!!
責任とんなさいよ!!!」


俺は後部座席の狭いイスに押し込まれた。


何が・・・・何が起きたんだ・・・・?