そして俺はまたここにいた。
真実を知りたかった。


葉月は手術が成功すると 見違えるように明るくなった。

あれもしたい これもしたい
こんなこともしたい

俺の顔を見るとそう言って楽しそうに笑う。

「好きなことしたら?」

「うん。まずは変わりたい・・・・・。
友達がほしい・・・・。
学校に行きたい・・・・。」

「いいんじゃない?やりなよ。」

「お嫁さんは急がなくていいの?」

「嫁?親同士が勝手に決めたことだし・・・・
葉月のしたいことやりたいこといろいろ考えてみたらいいよ。」

「私 龍のお嫁さんになりたい
だけどだけど・・・いろんなことしてみたい。
欲張りすぎかな・・・罰あたるかな。」


「今まで我慢してきたんだし 楽しめばいいよ。
俺に遠慮しないでさ……。」

「忘れられたの?大関さんのこと。」

「忘れないよ。特別な人だし…。」

「でも私と結婚したら 私を一番にしてね。」


葉月は複雑な顔をしていたけど
嘘はつきたくなかった。