「大丈夫?」次の朝 登校してきた私に
亜美たちが心配してやってきた。

「うん。心配してくれたの?」

「もちろんだよ。」

「うれしい~~。」

私はおもわず亜美に抱きついた。

「みんな ありがとう。大丈夫。
ちゃんと送り出してきたよ。」

「えらかったね。姫。」


龍が旅立つ時間は休み時間だった。
私は窓の外の青空を見ていた。


いい天気でよかった。
真っ青な空が 龍を守ってくれるそんな気がして
ほっとした。

青って…いい色だな~~。

空を見上げることなんてなかったけど
これからはこの空見上げて 龍に負けないように
頑張って行こう。


横に人の気配がして 顔をあげると美里が外を見ていた。


私は体を固くして何を言われるのかと緊張した。


「ずっと言えなかったんだけど…
許してもらおうなんて思ってないけど…ごめんね。」

私は驚いて言葉もでなかった。

「あんたがすごく変わったの最初は おもしろくなかったし
龍と付き合ってるって知った時は 落ち込んだけど…
でもあんたが頑張ってんの見てたら 今までひどいことしてたなって
思うようになった。謝ってすむ問題じゃないけど
今までごめん。もうあんたには手を出さないから…。」

美里の整った横顔を見ていた。