「ほら。」

目の前に差し出されてたのはあの日の黒猫。

「キャーーーー猫ちゃん~~。
元気でいたのね。うわ~~~ぁ会いたかったのよ。」

私は大興奮で黒猫を抱きしめる。


「ミー」

元気そうな黒猫はピンク色の
口の中を見せて元気に鳴いて 喉をゴロゴロ鳴らした。

「ありがとうございます!!
こんなに元気にしてもらって……。
あ…首輪も……ありがとう……。本当にありがとう…。」


感動で私は 涙がポロポロ出てきた。


「な…泣くことないし…。」

「だって…よかった……。
宗方くんが見捨ててたら…絶対死んでいたもの。」

「おまえが無理やり押し付けたんだろ。
白い猫はどうなった?」

「元気です!!何度もダメかなって思ったけど…
今は部屋の中で元気に悪さしてます。」

「そう。よかったな。」

「はい!!」

黒猫を抱きしめて 
「よかったね よかったね。」


部屋をノックする音がして
慌てて窓の外を見た。


うわ……一望じゃん…贅沢だな……


眼下に広がる都会の街


「そこおいといて。もういいから。」

「失礼いたしました。」
おばさんの声


慌てて
「ごちそうさまです。」と言った。