校門を出ると 前を宗方が歩いていた。


私は追い抜かさないように少しスピードを落とす。
早く帰りたいのにな。


コンビニの駐車場に
停まっていた赤い車から 茶髪の髪の長い女の人が
出てきて 宗方の腕をとって何かを話している。


宗方の頬に手が触れて 甘える様に
胸に体を寄せる。


 な…なんなんだ…こんな公共の場で…

制服を着てても 宗方が大きいから
女はすっぽりと宗方の体に包まれていた。


ドキドキドキ


目の前で…なんだかやらしい……

学校の中でもなことしてるカップルは山のように
いるけれど…そいつらより
ドキドキさせられるのは


二人が妙に慣れているようで……

それから女は 宗方に手を振ると
赤い車に乗り込んで去っていった。



宗方はまた歩き始める。

  これならいつになっても帰れないじゃん


どうしても追い越せずに 
イライラしながら歩いていた。


  今日は最悪日だった……。