「てめー……俺にさわんなよ。ブッ殺すぞ。」

低い地を這うような声だった。


「おい やめようぜ。
こいつの目……おかしいぞ。」

ボソボソ聞こえてチャイムが鳴ってバカたちは
席に戻って行った。


転校生 宗方は腕組をして目を閉じている。


 うわ…めっちゃ迫力あるわ…

一瞬盗み見した横顔に ドキンって
胸が鳴った。


  なに?

初めての感覚に気にはなったけど
????な感じ。


教科書を見せてあげないと
いけないんだけど……

席を近づけたら きっとやだろうな。


そう思うと私からは事を起こせない。

女子が何度も振り返って見ている。

「大関姫に机つけられるんだから
あいつは早速 罰ゲームだよな~~。」


さっきたまっていた奴らの一人が案の定言いだして
クラス中が どっと笑った。

また心にヒビが入った。