「彼氏のこと考えてニヤニヤしない!!あのさぁ、あんたの頭に学習能力って言葉はないわけ?!」



「あるよ。」



「私には、また彼氏の趣味に流されてるようにしかみえないけど!!」



京子が怖い。
でも、今回は違うもん。


「流されてなんかいないよ。彼と話したもん。自分の気持ち、ちゃんと話したもん。」





そう、きちんと自分と向き合った。



いろいろ考えたけど私は、やっぱり好きな人の好みや趣味を知りたいと思う。

でもそれは、好きになってもらうために必死に合わせるんじゃなくて、彼の好きなところを増やすため。

一緒にいる時間をもっと幸せにするため。

そして、私のこともいっぱい知ってもらうようにたくさんお話ししようと思った。




「……そしたら、自分でも不思議だけど心に余裕ができたというか、彼のこともっと好きになれたというか。私、愛されてるんだって思えるようになって……」