あたしと佳奈は3組、翔君は5組、勇人は9組・・・。

まぁ、佳奈と一緒でよかった。
勇人なんかいつでも会えるし・・・

そう思いながら、あたしは教室に入ろうとした・・・

・・・・そのとき!!!
あたしになにかぶつかった。

「ったぁ!!」

「あやか!!大丈夫??」
「っわりぃ」

二人の声が聞こえてきた。

「うん。大丈夫。ごめんね・・・。」

あたしは笑っていった。

「・・・・」
なんか見てる・・。
穴があくほど見てる・・・。
いや、言い方が悪かった。
見られてる・・・。

「名前は?」
彼が言った。

「あやか。日向森彩花。」
まだ見られてる・・・。
こういう人苦手かも・・・。

「俺、斗真。橋本斗真。」

斗真side

なんだこのデブ・・。

初日からこんなんに会っちゃったよ・・。
でも一応・・

「っわりぃ」

「うん。大丈夫。ごめんね。」

こいつ声タイプなんだけど・・。
笑顔もかわいいじゃん♪

「名前は?」

「あやか。日向森彩花」

あやか・・・か。


俺はそのあと「あやか」のことを考えていた。

だから授業なんて聞いてなかった・・・。
聞いてる暇がなかった。


「っしもと!橋本!!」
突如聞こえてきた声に俺はびっくりした。

「なんだよ、上原。相変わらずうぜぇーな」
今の声の持ち主は、上原隼太郎。
名前も変わってるけど、性格もめちゃくちゃ変わってる。

「相変わらず冷たいなー」
と言いながら、上原が俺の真横にきた。
そして俺の耳元で

「彩花ちゃんのこと・・・好きなんだろ??」
思いもよらぬ言葉だった。