毎日が同じ事の繰り返し。
世の中は規則的に回り続ける。
僕はそんな歯車に組み込まれた錆び付いた歯車。
僕は本当は弱い人間なのに何もかも背負わされる。
そんな僕の心を潤わす物は「非日常」であった。
やはり触れられぬ物にこそ価値があるのだろうか。



僕は電車に揺られながらごく当たり前の光景を目にしていた。
マナーを守れない人の数々。
話し声が煩い奴等。
車内でスナック菓子を食べる奴等。
しかしそんな奴等はとるに足らない存在だ。
常識の範囲に収まる程度のマナーの悪さ。
そんな物は僕の退屈を潤す対象にはなれない。
もっと大きな出来事はないだろうか。
常識を覆すような出来事はないだろうか。
僕の心は渇いている。
渇いているのだ。
この平凡な世界に…。
混沌とした世界を見てみたい。
自分が世の中を変えるのであればその状況を生む際に揃えた条件が把握出来ている為、ごく当たり前の世界になるのは変わりない。
自分の中で説明のつかないような状況。
常識外れな物。
なんだって良い。
僕をこのマンネリ世界から連れていって欲しい。