俺は作った笑みの裏で焦っている。
こいつも殺すべきか…。
しかし人を殺せば殺すほど俺の行動は目立つ。
それにこいつは俺と何らかの繋がりがある。
つまりこいつを殺すという事は犯人を絞る結果になる。
勿論そんな事は避けたい。
もしこの女が違和感に気付いていれば次も恐らく俺が不利になる質問をかましてくる。
あえて怪しまれないようにそれ以外の所から質問をして少しずつ掘り出してくる可能性も考えられる。
俺の皮が剥がされれば人生の全ての歯車が狂う。
一刻も早く、限りなく自然に会話を終わらせなくてはならない。
五十嵐はどう出るか。
勿論五十嵐が平凡な発言をした時もほっとした顔を見せればその時点でアウトだ。
俺は表情を崩さないように注意した。
そんな俺の思考を知ってか知らずか五十嵐はこう俺に言った。
「バスケかぁ！どう？強いの？
あ！そうだ今携帯ある！？
メアド交換しない！？」
この女が馬鹿で本当に良かった。
だがこいつが俺の計画の妨げになる場合をこいつを俺は殺す事になるかもしれない。
こいつの行動もある程度把握する必要がある。
「良いよじゃあ赤外線受信して！」
俺はこいつのメアドを持っておく事にした。
ちなみに俺が送ったのはサブアドだ。