皆の思いは届くことはなく、翠は年相応に成長しない自分の顔が嫌だと嘆いていた。
蓮「僕らは鼻が利くからね。翠ちゃんの匂いが周りにいる女子より少し熟成されていたから年上なんだなって思っただけだよ。」
何でもないことのように鼻を擦る蓮に飛鳥も頷く。
賢「そこら辺は流石は獣というか。」
ハァとため息を一つこぼす阿部先生。
希「ハイハイ、そこまで。せっかくお食事を用意したんです。冷める前に食べましょう?」
そうしてテーブルに並べられた料理はとても美味しくて、何気ない会話が凄く楽しくて。
翠は本当に楽しい時間を15年振りに過ごしたのだ。
そして
拓「行っちゃうんだね。」
翠「うん。」
龍「連絡するから。」
翠「待ってるよ。」
飛「こちらも出来るだけ早く両親を説得する。その時は迎えてくれ。」
翠「無理しないでちゃんと説得してから来るんだよ?」
蓮「翠ちゃんもお役目あるんだよね?怪我しないでね?」
翠「わかってるわ。」