翠「そ、そんなことない!だって、私の初恋の相手は貴方で……
あっ!!!!////」

思わず口走ったセリフを理解し、慌てて口を塞ぐがもう遅い。居たたまれなくなり視線を逸らすが、そこに追い打ちをかけるように

賢「……ほぅ?俺が初恋の相手?」

ニコニコ…いや、ニヤニヤと笑う阿部先生。

翠「い、今のは忘れて!!////お願いします!!」

賢「やーだよ。いやー、良いこと聞いたなぁ。」

スッゴク上機嫌に再び私を抱く力が強くなる。

翠「あ、兄様!///」

賢「それで、今は俺の事どう思う?」

真剣に見詰められ、口を開く。しかし頭に過る不安が思考を覆い、結局何も言えない。

翠「…………」

顔を逸らすと頬に大きな手が添えられた。

賢「翠…何を恐れている?神木か?」

ビクン

"神木"と言われ、先程お会いしたジジ様の顔が浮かぶ。それだけで無意識に身体は震えていた。