賢「そうゆうわけだから、白棹は4人を連れてそのまま『ヒマワリの家』に向かっていてくれ。コイツは俺が連れていく。」

突然手を掴まれ、ビックリする。その手はギュッと握られまるで離さないと言うようだった。

白【………フゥ、まぁ良い。では我は先に行くぞ。
ああ、急がぬで良いからな?せっかくなのだ、少し寄り道するがよい。】

翠はしゅるんと消えた白棹の言葉に首を傾げる。

翠「……白棹ってば急がなくていいなんて、珍しいな。」

賢「翠」

翠「はい、何でしょ…
……ん!?」

突然、阿部先生の顔が近付き気付いた時には翠は呼吸をすることを忘れていた。何故なら、翠の唇に阿部先生の唇が重なっていたからだ。

至近距離で阿部先生を見詰めると、軽く目を伏せてた阿部先生が目を開ける。

賢「こら、こうゆうときは目を瞑れ。」

翠「こ、こうゆうときって…」

唇を少し離すと吐息がかかり、遅れてボンッと顔が熱くなった。

顔を見なくてもわかる。私は今めちゃくちゃ顔が赤い。