阿部先生は私の目の前で足を止め、そしてグイッと手を引く。
賢「それと彼女は貴方の道具ではない!このまま翠を1人神木に帰すことは出来ない!!」
阿部先生の背中に隠されるように後ろに引っ張られた。
翠「あ、兄様…」
私はというと目を目を白黒させていた。どうして彼がここまで…
秋「何故お前が翠を庇う。その子はただの器。器に情を移すなど言語道断。」
ズキン
"器"
その一言に胸が痛む。
拓「器って…あんた翠を何だと…!」
秋「先程からうるさいこの小僧は何だ?」
ジロリと拓海を見据えるジジ様。その目は冷たく感情がなかった。
翠(マズイ!)
翠「彼は、ここのクラスメイトです。口のきき方もわからぬ子供ですので、どうか御許しください!」