白【校舎にいた妖が皆そちらに集まってしまったようだな。封印が解けたか?】

翠「せや。祠が壊されてしもうたんよ。他の皆はどないしたん?」

顔を覗かしているのは白棹だけであとの4人は見当たらない。

白【ちょうどデッカイ妖を見付けてな。そちらを追い掛けている。】

すると、バサッと着物をはためかせ白棹が翠の隣に飛び降りた。

白【ふむ、目立った外傷は無いな。翠、貴様は奴を。阿部の小僧のそれは障気だな?先に腕の浄化をしよう。そのままでは足手まといよ。】

1つ頷き、現状を確認した白棹が淡々と指示を出す。

賢「これくらいまだ平気だ。」

白【駄目だ。さっさと浄化してやるから大人しくしておれ!】

グイッと白棹は阿部先生の腕を引っ張り無理矢理座らせる。

ガァァ!

獣のような叫びが聞こえたかと思ったら沢山の妖が3人を目掛け突進してきた。