緋【果たして、間に合うかな?】
夜空を見上げ、ポツリと言う緋月。
釣られて翠も見上げるとあと少しで月が最も高く上がってしまいそうだった。
それに合わせ奴の力がどんどん上がっている。
翠「マズイ!兄様、龍脈の封印を!!」
緋【もう遅い。ハア!!】
緋月が翠達に手を向けると見えない衝撃破に襲われた。
翠「きゃっ!?」
賢「うわっ!?」
吹き飛ばされ、校舎の壁に叩きつけられる。
賢「ぐっ!…翠、大丈夫か…?」
翠「…は、はい、私は。…兄様こそ…」
賢「俺の心配はいらん。いけるか?」
翠「勿論。」
壁を支えに立ち上がる。身体中に痛みが走るがいつもの呪いより遥かにマシだ。
ガシャーン
ドクン
翠・賢「!?」
突然心臓を鷲掴みされたような、そんな嫌悪感に襲われた。