「っ!」
「驚いた顔も可愛い‥です。」

彼は何故か顔を赤くしてうつむいた。

「何度も可愛いなんて言うな!僕は可愛くないっ!」
「わかったわかった。」

彼はへらっと言う。

いつも図書室は誰もいなくて、僕一人で使っていた。
だけど今日は春川と二人きり‥

「は、春川は帰らないの?」
僕は彼に聞いてみた。

「んー、まだ帰んない。ていうか、」
「?、なに?」
「しゅん」
「え?」
「しゅんって呼んで?」

なっ//
彼は優しい目で僕の方を見つめる。
そんな目で見ないで〜っ!

「‥呼べない‥よ‥。」

いきなり呼べる訳ないよ!

「なんで?俺はほのかって呼んでんのに。」
「だって、それは春川が勝手に‥」
「だから、しゅんって呼べよ?」

だんだん命令っぽくなってるような‥

「しゅ、しゅんっ?」
僕は下を向きながら小さな声で言った。

「はい、よくできました。」
しゅんはニコッと笑った。

「〜っ//」

なんだか、負けた気分‥