「でも、先生といると、胸がぎゅーって苦しくて、先生が悲しい顔すると、私も悲しくて、先生に頭撫でられると嬉しくて、そばにいるだけで安心出来るんです……。これを…恋愛感情って言っちゃ、ダメですか……?」
泣きそうになりながら、思っていたことを私は吐き出して、床に座りこんだ。
「会ってから…2週間くらいしか…経ってないし、おまけに……先生と…生徒だし…先生が困るって、わかって…たのに……ごめんなさい…」
我慢できずに、泣きながら言う私を、先生はそっと、抱きしめてくれる。
あったかい……。
「駄目じゃないし…困らないよ。頼むから泣くなよ…俺もお前のこと好きなんだから」
耳元で話す先生の声は、微かに震えてた。
「鳴海は覚えてないだろうけど、俺が大学生やってた時にお前に会った事あるんだ。そん時は…成績酷くて、教師って夢どころか、大学卒業も危ういって言われてて、すっげぇ落ち込んでた時でさ……。そこにお前が現れたんだよ」
肩に置かれた手。
私の目を見て話す先生。
また胸がぎゅーってなる。