丁度その時チャイムが鳴った。


あと10分で昼休みが終わることを知らせる鐘の音で、屋上にいた他の生徒たちは、次第に中に入っていった。



「どうする?」



「サボるに決まってんじゃん!」



私が聞くと、楓と渚は速答した。


瀧口ちゃんと小浪ちゃんも首を縦に振っている。



「じゃあ、さっきの続き!」



瀧口ちゃんがそう言った。


なんだか目が輝いて見える…。



「実はさぁ」



なかなか話し始めない私に代わって、楓が昨日の先生との出来事を、事細かに瀧口ちゃんに説明してくれた。



「私もその現場を見たかった…」



瀧口ちゃんは悔しそうにしてる。



「でも神影先生って、本当に人気あるよね。今日も3年のお姉さまたちがピッタリくっついてたもん。先生も迷惑だろうね、あれだけくっついてられたら。那智はラッキーだったね。そんなのがいないときに先生と触れ合えて」



「ちょっ…瀧口ちゃん、そんなのって…。聞かれてたら怒られちゃうよ?それから…みんなして私が先生のこと好きだと思ってる?」



私は昨日から思っていたことを、思い切って聞いてみた。