すると、椿が知っていたようで、あたしに耳打ちした。

「3年の峰だよ。峰翔二」

知らない…。
はじめて聞いた名前だな…。
3年にあんなヤンキーいたんだ。

「あの人、留年するかもって事で有名だよ。
学校こないし、なんかあったら基本関わってるし」

峰翔二…。
なんか、変な感じ。

「あとはたらしで有名だよ。軽く5股とか」
「へぇー、じゃダメじゃん」
「なに?狙ったの~?」

椿はゲラゲラ笑いながらあたしを見てた。
まあ、あんなヤンキーがあたしみたいな平凡なやつ眼中にないしね。
そんな事を言いながら、購買部でカフェオレを買った。
そして、それをチューチュー吸いながら教室に戻った。
ジャストで鐘がなった。

「またサボってやんの」
「めんどいし、授業とかさ~」
「カフェオレ奢ってー」

皆があたしの周りに寄っては雑談をする。
それが、日常。
サボりに遅刻に反抗、放棄。
当たり前の日々だった。