「桜はね?私にこう言ったの。


龍夜が私を愛して信じてくれるなら何をされても大丈夫なんだ。

私を愛して信じてくれてるならそれを裏切るわけにいかないのよ。


って…。


私も龍夜を愛してるから、信じてるから。


って…。
もう羨ましいぐらいあんたはこの子に愛されてんのよ!!」


「…………。」


「お願いだから…。もうこの子が傷つくことはしないで。幸せにしてあげてよ!!
…この子が望んでることを叶えてあげて。」



それだけ言って部屋から出ていった。

幸せに…か。



「桜…。俺はお前に何をしてやればいい?


桜…。
頼むから、目ぇ開けてくれよ…。」



俺は、桜の手を握りしめながらずっと桜の顔を見つめていた。



ただ生きてるだけで嬉しい。
だけど……。
だけどよ…………?



「お前と話してぇよ…。桜。」



ただ、桜が俺と話してくれる日を…目を開けて愛しい瞳で見てくれる日を待つしかないのか?
なぁ…桜…。