康太と絡まなくなってから
あの住宅にもいかなくなった。
稚那ともメールしなくなった。
そんな日々が続いて
康太たちの忘れかけていた年の終わり、
夜中に携帯がなった。
康太の携帯からの着信。
なんだろうと思いながら電話に出た。
「もしもし。」
「あ、俺だけどさ…結愛?」
相手は康太ではなく、その友達。
「どうしたん?」
「あのさ、いきなりで悪いけど
康太がお前のこと好きらしいやんね。」
「はい、冗談はやめようね!」
「マジだわ、マジ!あいつ寝とるけど…」
「そうなんだぁ。」
「初詣一緒に行ってやれん?」
「うん、わかった初詣だけね。」
その話が終わってすぐ電話を切った。
康太の気持ちを勝手に
あたしに話してくる康太の友達が
なにより嫌だった。