「心配かけて、ごめんな。」

「謝らなきゃいけないのは、私だよ。私のせいで、ごめんね。私がひかれたら」

「百合!!それは言わない約束だろ!!」
幸夜が怒鳴った。

あっ、7年前と同じ。

「百合も俺も助かったんだし、もういいだろう。」

「ありがとう。助けてくれて、本当にありがとう。」

「泣きすぎ。」
幸夜が涙を拭いてくれた。

だけど、とまらなくて。

涙は次から次へとあふれ出る。