投げ飛ばしたいのはやまやまだが…

この満員の中。


さて、どうしようか。



なんて考えてるうちに、女の子の泣き声は止んだ。


あれ?
終わった…?

女の子の方に目をやると、もう男の手は伸びていなかった。


何食わぬ顔で辺りを見渡している男。


あー…、ムカつく。


次の駅で、ぜってぇ投げ飛ばしてやる、糞ヤロー。



次の駅まで、後5分。


ガタンゴトン…
ガタンゴトン…


揺れる電車の振動に紛れて、お尻に違和感を感じた…