「あの子ですか」


「あ?」




「朝倉幸智。」


そうだけど何か?



「そうだけど・・・」



「あたし言わないです。

正々堂々勝負したいんで。




それに、高瀬先生が困る姿見たくないんで。」





意外と良い奴。


「さんきゅ」



「朝倉さんには負けません」



「無理だって。

両思いだから。


…ノロケに聞こえるかもだけど

アイツ俺の事、“先生”

って呼ぶんだよな。



きっとアイツにとっては

俺しか“先生”はいないんだろうな。



だって普通なら“高瀬先生”って

呼ぶだろ?」