君にアパートの前まで送ってもらった

別れ際、きみは
「元気でねっ」
そう言った

おれは
無意識に
「がんばってね」
そう言った

そして

君とキスをした
最後になるかもしれないけどいったってふつうのキスだった

君は窓をしめ、走り出した

ありがとう、君はいつもそばにいないようでいつもそばにいた

遠ざかっていく君をみておもった

ありがとう




君とわかれて
部屋に帰ってきて
やっぱり君のことを考えていた
そして自分のことも

もしかしたら
きみがおれを頼っていたように
おれが君を頼っていたのかもしれない


ふと部屋にあるものをみつけた

君のことだから忘れてるかもしれない

夏になったら花火をしようって約束した

君と思い出がつまったあの公園で